[NA-GIS45]ではTileLayer Pluginを利用した背景地図の表示方法について説明しましたが、今回はOpenLayers Pluginを利用した方法について説明します。
OpenLayers Pluginを利用すると、GoogleやBing、OpenStreetMapなどの地図や空中写真を背景地図として表示させることができます。なお、ハンダイ・ジンチリのコンピュータには導入済なので、手順(1)はスキップし、手順(2)から始めてください。
(1) OpenLayers Pluginをインストール
QGISのメニューから、<プラグイン>→<プラグインの管理とインストール>を選択。<プラグイン>ウィンドウが現れたら、プラグイン一覧の中から「OpenLayers Plugin」を選択。<プラグインをインストール>をクリックしてしばし待てば、インストール完了。導入はこれだけ。
(2) 背景地図を表示
今回も、豊中市の地図を例に、背景にさまざまな地図を表示してみる。あらかじめ豊中市の地図を開いておき、<レイヤプロパティ>でレイヤの透過性を上げておく。
QGISのメニューから、<Web>→<OpenLayers plugin>を選択すると、サブメニューとしてOpenStreetMapやGoogle Maps、Bing Mapsなどが表示される。
まずはGoogle Maps内の<Google Physical>を選択する。しばらく待つとGoogleの地図が表示されるのだが、なんだかおかしなことになっている(下図参照)。
レイヤの順序を入れ替える(豊中市地図を上にする)と、ちゃんとした表示になる。
次に、OpenStreetMap(OSM)を表示するとこんな感じ↓ ちなみに、私、阪大豊中キャンパス内のOSMの編集にちょっとだけ貢献しています。
最後に、人口の階級区分図の背景にBing Aerial with labelsを表示してみた。
(3) OpenLayers Pluginを使用時の空間参照系について
ところで、OpenLayers Pluginを使用するときに留意すべき点として、空間参照系(CRS)がWGS 84 / Pseudo Mercatorに固定されることが挙げられます。これはWebメルカトルとか擬似メルカトルと呼ばれているもので、Googleマップなどで使われている投影法です(詳しくは、WebメルカトルやGoogleマップの投影法を参照)。
今回、豊中市の地図は平面直角座標系のデータを使用していますが、OpenLayers Pluginを利用して背景地図を表示させてから、<プロジェクト>→<プロジェクトのプロパティ>と選択してCRSを確認するとWGS 84 / Pseudo Mercatorになっていることがわかります(下図参照)。
ここで、プロジェクトのCRSを別のものに変更すると背景地図が表示されなくなってしまうので注意・・・・・・、と、ここまで書いてから検証してみたところ、あれ、CRSを変更しても問題なくなってる! 前のバージョンではたしかそうだったんだけど・・・。というわけで、問題なさそうなので、(3)をまるごと消してもいいんですが、なんかくやしいので残します(笑)。
それでは、また。