QGIS関係の記事をアップするのは1年ぶりです(^_^;) なぜ再開したかというと、今年度もハンダイ・ジンチリ(大阪大学人文地理学教室)のGIS実習が始まったからであり・・・。
というわけで今年も、主にハンダイ・ジンチリのGIS実習向けに、QGISのマニュアルを2、3アップしていきます。手順のみ淡々と書いていきますので、そのことばは何? とか、なぜそんなことをするの? とかいった質問は、研究室などで直接訊いてください。
今回は、QGIS2.6.1で背景地図、特に国土地理院の地図や空中写真を表示する方法について。なお、ハンダイ・ジンチリのコンピュータに関しては、手順(1)・(2)は実行済ですので、いきなり(3)背景地図を表示から開始することができます。
(1) TileLayer Pluginをインストール
<プラグイン>→<プラグインの管理とインストール>を選択。<プラグイン>ウィンドウが現れたら、プラグイン一覧の中から「TileLayer Plugin」を選択。なお、TileLayer Pluginの詳細については作者のページを参照。
右下の<プラグインをインストール>をクリックしてしばらく待てば、TileLayer Pluginのインストールは完了。なお、<プラグイン>ウィンドウを閉じる前に、<全てを更新する>ボタンが押せる状態になっていればクリックするとよい(インストール済のプラグインがすべて最新版に更新される)。
(2) レイヤ情報ファイルを所定のフォルダに保存
TileLayer Pluginの作者が、国土地理院の地図をTileLayer Pluginで利用するためのレイヤ情報データをこのページにて公開している。
右側にある<Download Gist>をクリックして圧縮ファイル(拡張子:gz)をダウンロード。それを解凍してできたフォルダを開くと、中に<GSIMaps.tsv>と<GSIMapsDisaster.tsv>という2つのファイルが含まれていることを確認できる。
(Windowsの場合)コンピュータのCドライブ→<ユーザー(Users)>→<自分のユーザー名>→<.qgis2>→<python>→<plugins>→<TileLayerPlugin>→<layers>という順にフォルダを開いていき、<layers>フォルダに(すでに<debug.tsv>と<frame.tsv>という2つのファイルがある)、<GSIMaps.tsv>と<GSIMapsDisaster.tsv>をコピーする。
(3) 背景地図を表示
ここでは、例として豊中市の地図の背景に国土地理院の地図や空中写真を表示してみる。というわけで、あらかじめQGISで豊中市の地図を開いておく。
QGISのメニューの<Web>→<タイルレイヤプラグイン>→<タイルレイヤを追加する>を選択。すると、以下のようなウィンドウが現れる。
<標準地図>を選択して<追加>をクリックすると、しばらく待った後に背景地図として国土地理院が提供している地図が表示される。背景地図のほうが豊中市の地図よりも前面に出ている場合は、レイヤの順序を入れ替える。
豊中市の地図がベタ塗りだと背景地図を表示している意味がないので、豊中市地図の背景色を調整する。<豊中市>レイヤ上で右クリック→<プロパティ>を選択。<レイヤプロパティ>ウィンドウの左側、<スタイル>を選択し、右側にある<透過率>を上げる。
豊中市地図の背景に表示されている国土地理院の地図が見えるようになった。
今度は、同じ要領で、人口の階級区分図の背景に空中写真を表示してみる。ただし、空中写真を表示するためには、ある程度ズームレベルを上げないといけない(豊中市全域が表示される縮尺では空中写真は表示されない)。下図の紫色の地域は服部霊園(人口ゼロ)。
最後に、背景地図として色別標高図と標準地図(透過度70%)を設定。背景地図の透過度も、レイヤ上で右クリック→<プロパティ>で設定することができる。
それでは、また。