今回は、[NA-GIS34]で書いた手順の「6.分割されたバッファポリゴンと重なり合う小地域ポリゴンとの面積比を計算」です。
まず、分割されたバッファポリゴンの各々の面積を計算します。属性テーブルを開き、左上にある鉛筆(?)のアイコン(編集モード切替)をクリック。編集モードがオンになり、属性テーブルの編集(データ項目の追加など)が可能になります。
次に、アイコン一覧の右端にある<フィールド計算機を開く>をクリック。
<フィールド計算機>ウィンドウが開いたら、<新しいフィールドを作る>にチェックを入れ、<出力フィールド名>に面積データの項目名(例として「MENSEKI」)を入力。<出力フィールドタイプ>を<小数点付き数値(real)>に変更し、その下の<精度>は小数点以下第何位まで用いるかということなので、<2>ぐらいにしておきます。そして、関数リスト内の<ジオメトリ>を展開し、その中にある<$area>をダブルクリックすると、<式>の枠内に「$area」が入力されます。<選択された関数ヘルプ」をみればわかるように、この<$area>は地物の面積を返す関数です。
<OK>をクリックすると、<フィールド計算機>ウィンドウが閉じるだけで、何が起きたのかよくわかりませんが、属性テーブルを右端までスクロールすれば、新たに「MENSEKI」というフィールドが追加され、その中に計算された面積が入っていることがわかります。
では、分割されたバッファポリゴンと重なり合う小地域との面積比を求めましょう。計算するには両方の面積データが必要なのですが、実はいま開いている属性テーブルにはどちらのデータも揃っています。なぜなら、[NA-GIS38]で書いたように、「交差」によってできた分割バッファポリゴンは重なり合う小地域の属性を保持しているからです。具体的には、属性テーブル内の「AREA」が小地域の面積データです。
すなわち、面積比を出すには、=MENSEKI / AREA の計算をすればよい、ということになります。
<フィールド計算機>ウィンドウを開き、<出力フィールド名>に面積比のデータ項目名(例として「MENSEKIHI」)を入力。<出力フィールドタイプ>を<小数点付き数値(real)>にし、<精度>は<4>ぐらいにしておきます。そして、関数リスト内の<フィールドと値>を展開し、その中の<MENSEKIHI>をダブルクリック。続けて、演算子の中の</>をクリック。さらに、<フィールドと値>の中の<AREA>をダブルクリック。<式>の枠内が、「”MENSEKI” / “AREA”」になっていればOKです。
<OK>をクリックし、属性テーブルの右端までスクロールすると、新たに「MENSEKIHI」というフィールドが追加され、その中に計算された面積比が入っていることが確認できます。
たとえば、属性テーブルの一番上にある分割バッファポリゴンは、夕日丘1丁目の小地域ポリゴンとの面積比が0.0478、すなわち、4.78%の重なりがあると読み取れます。中には面積比が1.0000になっているポリゴンも散見されますが、これは分割バッファポリゴンと小地域ポリゴンが同一である、すなわち、この小地域は500mバッファポリゴンに完全に包含されていることを示しています。
最後に、属性テーブルのアイコンの左から2番目、<編集を保存する>をクリックし、左端の<編集モード切替>をクリックして編集モードをオフにしてから、属性テーブルを閉じます。
今回はここまで。では、また。