「OVCプログラムで台北へ」でお知らせしたとおり、台北に長期滞在しています。研究のための資料探索の場として、あるいは、自習スペースとして、いくつかの図書館を利用しています。その個人的な経験をもとに、これから台湾の(といってもほとんど台北ですが)図書館について紹介していきたいと思います。
第1回目をどこにするか迷いましたが、これまで最もよく行っている台北市立図書館を選びました。実は、台北市立図書館は分館や閲覧室を合わせると59(!)もあるので(数え間違えてなければ)、正確には、台北市立図書館の総館を紹介します。
場所
大安森林公園のすぐ近く。MRTの最寄り駅は、文湖線の大安駅か科技大樓駅でしょうか。でも、地図でみればわかるように、どちらの駅からも少し歩く必要があります。ちなみに、私はいつもホテルから25分ほどかけて歩いて行きます。
外観
正面は公園のほうを向いています。見ての通り、かなり大きな建物です。公園側から見ると、高架の道路に遮られてしまうのですが(だから、写真を撮るのに苦労した)、それでもよく目立つと思います。
入館
誰でも自由に入館できます。入館証やパスポートの提示は不要。
閲覧証(貸出カード)の作成
外国人でも作成できるようです。申請書を記入の上、1階カウンターで申し込みます。「圖書證申請」のページに詳細が載っており、申請書をダウンロードすることもできます。・・・ただ、実は私、まだ作成していません。いままでのところ、必要性を感じていないので。
各フロア
「總館樓層簡介」を見ればわかるように、地下2階から11階まであり、すべて見て回ってはいないのですが、雰囲気は日本の市民図書館に似ています。学術研究というより、市民の学習の場といった感じです。日本の書籍や洋書もかなりあるようです。私は4階の「市政資料区」で行政資料ばかり見ていますが。
コピー
2・3・6・9階にコピー機があり、一般資料なら自由にコピーすることができます。申込書の提出も不要です。コピーカードの自動販売機は2階と6階にあり、1枚100元で購入できます。コピー代金は、A4・B4モノクロなら1枚1元、A3モノクロは1枚2元。また、3階に1台だけカラーコピー機もあります。代金はさすがにはね上がり、A4は1枚12元、B4は1枚18元、A3は1枚24元。なお、2階にはコイン式のモノクロコピー機があるのですが、こちらはA4・B4が1枚2元、A3が1枚3元なので注意が必要です。
OPAC
検索は、中国語か英語のみ。日本語での検索はできません(全端末をチェックしたわけではありませんが)。しかも、台湾での中国語入力は注音輸入法がデフォルトなので、日本人にとってなじみがあるピンイン入力にするにはIMEをいじる必要があります(その方法については別エントリで説明します)。なお、ここはOPAC端末がとても少ないような気がします。事前に調べてから行くか、自分のノートパソコンを持ち込んでネット検索する(その方法は後述)のが良いと思います。
自習スペース
この図書館の大きな特色、というか、台北の他の図書館についてもいえることかもしれませんが、自習スペースが充実しています。4・5階の一部と6階全体が自習スペースです。また、特徴的なのが、指定席制であること。1階入口のすぐ右手に席取り用の端末があり、タッチパネルで席を選択する(座席番号が印字された紙が出てくる)というシステムです。週末の午後には満席になってしまうことも・・・。
パソコン・インターネット利用
ここのすばらしいところは、自分のパソコンでインターネット利用ができることです。ただし、事前にTaipei Freeの登録を済ませておく必要があります(Taipei Freeの概要と登録・接続方法については、「台北でWiFi:Taipei Freeが変わった!編」を参照)。自習スペースでパソコンを使ってもOKです。コンセントがない(というか、プロテクトしている?)ので、バッテリー起動のみですが。4階には「筆電区」というパソコン利用者専用のスペースがあり、ここでは電源を取ることができます。当然競争率が高いので、早く行っても埋まっていたりします。また、1階には「学習e楽園」というコンピュータ・インターネット利用スペースがあります(ここももちろん人気)。閲覧証が必要なので、私は使ったことありませんが。
食事
館内には食堂・カフェテリアなどはなく、また、飲食禁止です。なので外で食べる必要がありますが、周辺には地元の人が行くようなお店から、ファストフード(信義路まで出るとみつけやすい)、コンビニまでいろいろあるので、困ることはありません。天気が良ければ、大安森林公園で食べるも良し(注意書きには飲食禁止とは書かれてなかった)。また、公園を横切っていけば、永康街まで意外と近いです。小籠包ランチという手もあり(笑)。
その他
かっこよさとかわいさが同居していて良いですねー。このロゴが入ったグッズがあったら買うのに。
「FastBook 24小時借書站」という機械。中に並んでいる本を24時間いつでも借りられるみたいです(本の返却も可能)。こういうの、日本の図書館のどこかにもあるのかなあ?
有川浩さんの本も並んでいました。