今回は、[NA-GIS75]で作成したポイントデータを利用して、ポイントの分布図を作成します。引き続き、神戸市東灘区・灘区にあるコンビニを事例とします。
(1) 属性データ作成
ポイントデータと結びつける属性データを作成する。[NA-GIS75]で使用・保存したExcelファイルを開く。以下のように、「MAP」・「TITLE」・「UNIT」といったMANDARAタグを付加し、それぞれのタグに対応させて地図ファイル名・データタイトル・データ単位を入力。また、不要な列を削除。今回は、店舗名、緯度、経度、チェーン、住所の5項目を残した。
なお、チェーンの単位が「CAT」となっていますが、これはこの列のデータがカテゴリデータであると指定するものです。また、住所の単位の「STR」は、データが文字列であると指定するものです。
(2) 属性データを読み込み
Excelファイルのデータ入力部分すべてを選択し、コピー。
MANDARAを起動。<クリップボードのデータを読み込む>を選択し、<OK>をクリック。
【ここからこの授業限定の操作→】すると、<地図ファイル・・・が見つかりません>、<使用する地図ファイルを指定して下さい>というウィンドウが現れ、地図ファイルを選択するウィンドウへ移る。今回は、<地理と情報>→<MANDARA>→<Map>フォルダに保存されている「東灘区・灘区コンビニ.mpf」を選択し、<開く>をクリック。【←ここまで】
MANDARAに属性データが読み込まれた。
とりあえず、ここでMANDARAファイルとして保存しておく。<ファイル>→<MANDARAの形式でデータ・設定保存>→<地図ファイル付属形式でデータ保存>を選択。保存先として<地理と情報>→<MANDARA>フォルダを選択し、ファイル名(今回は例として「東灘区・灘区コンビニ」)をつけて保存。
(3) ポイントの分布図を作成
チェーンごとに色分けしたコンビニの分布図を作成する。
<データ項目>のプルダウンから<チェーン>を選択。各チェーンの色を設定。
凡例の下にある<並べ替え>をクリックすれば、カテゴリの並べ替えが可能。また、カテゴリ名をマウスで動かして、任意の順に並べ替えることもできる。なお、<表示記号設定>で、あらかじめ記号のサイズを小さめにしておくとよい。
設定が終わったら、<描画開始>をクリック。ポイントの分布が表示される、が・・・。
(4) ダミーオブジェクトを設定・表示
現時点ではポイントの分布しか表示されておらず、現実空間との対応関係がさっぱりわかりません。ポイント分布の背景に地図を表示したいところです。背景地図を表示するという手([NA-GIS70]を参照)もありますが、今回使用している地図データには東灘区・灘区の小地域単位の地図も含まれているため、これを利用します。
東灘区・灘区の小地域単位の地図をポイント分布の背景地図として表示させるには、「ダミーオブジェクト」として設定します。
ポイント分布を描画した状態で、<表示>→<ダミーオブジェクト・グループ変更>を選択。
<ダミーオブジェクト・グループ変更>ウィンドウの中央、<ダミーオブジェクトグループ>の枠内にある<統計GIS小地域>にチェックを入れて、<OK>をクリック。
ポイント分布の背景に小地域単位の地図が表示された。
(5) 凡例のカスタマイズ
このようにコンビニの分布図を描くことができましたが、1点不満が残ります。それは、地図上のポイントと凡例の表示が一致していないことです。凡例をカスタマイズして、この点を修正したいと思います。
MANDARA本体に戻り、<階級区分>タブ内の<表示>から<階級記号>を選択。
<同一記号に設定>をクリック。<記号設定>ウィンドウの<表示記号>の中から<既定記号>を選択。<サイズ>を小さめにしておくとよい。設定が終わったら<OK>。
次に、<ペイントモードの色を内部色に設定>をクリック。凡例の記号の内部色が手順(3)で設定した色に変わった。
<描画開始>をクリック。地図上のポイントと凡例の表示が一致した、東灘区・灘区のコンビニ分布図を描くことができた。
今回はここまで。最後に、各種データの上書き保存を忘れずに。次は、[NA-GIS77]ポイント分布図と統計地図の重ね合わせです。