今回は、[NA-GIS34]で書いた手順の「3.保育施設のポイントデータを作成」です。
[NA-GIS35]で保存したプロジェクトファイルを開きます。そして、左側のアイコン一覧の中にある<デリミティッドテキストレイヤを追加する>をクリック(下図参照)。
すると、<デリミティッドテキストファイルからレイヤを作成>ウィンドウが現れます。右上にある<参照>から[NA-GIS34]で用意した保育施設のCSVファイルを指定すると、データ内容が表示されます。(文字化けしている場合は<エンコーディング>を変更。Excelで作成した日本語データなら<System>で大丈夫なはず。)
<Xフィールド>が経度データ(今回の例では「X」)に、<Yフィールド>が緯度データ(今回の例では「Y」)になっていることを確認。そのほかの項目は基本的にそのままにして<OK>をクリック。すると、<空間参照システム選択>ウィンドウが現れます。
ここは重要なポイント。もし[甲南GIS13]を参考にしてジオコーディングを行ったならば、Googleマップを参照して経度・緯度データを取得したことになります。Googleマップの空間参照系(CRS)はWGS84なので、ここでは豊中市保育施設レイヤのCRSとして<WGS84>を選択する必要があります。まあ、対象地域が日本で、世界測地系の経度・緯度データなら<JGD2000>を選んでも大差はないです。が、ここで平面直角座標系(JGD2000 / Japan Plane Rectangular CS *)を選んでしまうと目がテンになります(事前に用意した位置データが平面直角座標系なら話は別)。
データにおかしなところがなく、適切な空間参照系を選択すれば、地図上の正確な位置にポイントが表示されます。
ここで作業は終わりではなく、読み込んだポイントを新たなシェープファイルとして保存する必要があります。レイヤ一覧のポイントレイヤ名の上で右クリック→<名前をつけて保存>を選択。<ベクタレイヤに名前をつけて保存する>ウィンドウが現れます。
ここがまた重要。<ブラウズ>をクリックして、ファイルの保存場所とファイル名を指定。これはよいとして、重要なのは、CRSを<レイヤCRS>から<プロジェクトCRS>に変更することです。<レイヤCRS>のままエクスポートすると、新たに保存されたシェープファイルの空間参照系はWGS84になりますが、今後の作業を考えれば、空間参照系は豊中市の地図データと合わせておくことが望ましいです。プロジェクト全体の空間参照系は、最初に読み込んだ豊中市の地図データのもの(平面直角座標系第VI系)を反映しているので、<プロジェクトCRS>を選択してエクスポートすると、新たに保存されるシェープファイルにもそれが反映されます。
<保存されたファイルを地図に追加する>にチェックを入れて<OK>すれば、保育施設のシェープファイルが保存され、レイヤ一覧に追加されます。今後はこっちを使うので、CSVファイルの読み込みによってできたポイントレイヤのほうはレイヤ一覧から削除しておきます。
プロジェクトファイルを上書き保存して、今回はここまで。では、また。