今回は、[NA-GIS34]QGIS2.0でバッファ分析 その1で書いた手順の「2.QGISに豊中市の地図データを読み込み、それに統計データを結合」です。
QGIS2.0を立ち上げ、まず、ベースマップとなる豊中市の地図データを読み込みます。
左側に縦に並んでいるアイコンの一番上にある<ベクタレイヤの追加>(上図参照)をクリックし、[NA-GIS34]で用意した地図データのシェープファイル(拡張子がshp)を選択して開くと、小地域単位の豊中市の地図が表示されます。
次に、地図データと結合させる統計データを読み込みます。また<ベクタレイヤの追加>をクリックし、統計データのCSVファイル(今回の事例では「AGE.csv」)を選択。ファイル一覧にCSVファイルが出てこない場合は、ファイル名の右にあるファイル形式から<コンマ区切りファイル [OGR] (*.csv *.CSV)>、あるいは、<全ファイル (*) (*.*)>を選べば出てくるはずです(下図参照)。
左上のレイヤ一覧に、地図データ(h22ka27203)と統計データ(AGE)が表示されました。
レイヤ一覧の地図データ名の上で右クリック→<属性テーブルを開く>を選択すると、地図データがもっている属性データが表示されます。統計データ(AGE)についても同様に属性テーブルを開いてみます。すると、<KEY_CODE>と<NAME>は左寄せ(すなわち文字型)、<TOTAL>と<T0_4>は右寄せ(すなわち整数型)になっていて、CSVTファイルで指定した定義が反映していることがわかります。
では、この統計データを地図データに結合させましょう。レイヤ一覧の地図データ名の上で右クリック→<プロパティ>を選択。<レイヤプロパティ>ウィンドウが開いたら、左側にある<結合>を選択します。
下のほうにある<+>ボタンをクリックすると<ベクタ結合の追加>ウィンドウが現れます。<結合するレイヤ>を統計データ(今回は<AGE>)に、<結合フィールド>(結合元がもっているマッチング用のキー)を<KEY_CODE>に、<ターゲットフィールド>(結合先がもっているマッチング用のキー)を<KEY_CODE>にして、<OK>をクリック。
続けて、<レイヤプロパティ>ウィンドウの<OK>をクリックすれば、データの結合がひとまず確定します。それを確認するために、もう一度地図データの属性テーブルを開いてみます。テーブルの右端に、<AGE_NAME>、<AGE_TOTAL>、<AGE_T0_4>という3つのデータが追加されていることがわかります。
ここで注目したいのは、新たに追加されたデータの項目名が<統計データのファイル名>+<統計データのデータ項目名>になっていることです。そして実は、地図データがもつ属性データの項目名には半角10文字(全角5文字)までしか使用できません(より専門的にいうと、シェープファイルに付属するDBFファイルの制約)。[NA-GIS34]において統計データのファイル名・データ項目名をできるだけ短くしたかった理由はここにあります。
さて、ひとまずデータの結合は確定しましたが、現状は仮糊づけのようなもので、簡単に外すこともできる不完全な状態です。データ結合を完全に確定するためには、地図データをエクスポートして新たに別ファイルとして保存する必要があります。この、エクスポート→別ファイル保存という作業はGISにどこまでもついてまわるもので、ファイル数が爆発的に増えていく・・・・・・。
レイヤ一覧の地図データ名の上で右クリック→<名前をつけて保存>を選択。<ベクタレイヤに名前をつけて保存する>ウィンドウが現れたら、<ブラウズ>をクリックして地図データの保存場所とファイル名を指定します。そして、<保存されたファイルを地図に追加する>にチェックを入れて(これはどちらでもよいのですが)、<OK>をクリック。
すると、保存が完了するとともに、レイヤ一覧にいま保存したばかりの地図データ(「豊中市」)が追加されました。属性テーブルと確認すると、結合した統計データがしっかり含まれていることがわかります。
この段階まで来れば、もう最初に読み込んだ地図データと統計データ(「h22ka27203」と「AGE」)は使いませんので、右クリック→<削除>してしまってかまいません。
最後に(というか、ほんとはもっと前にすべきなのですが)、今回の作業ファイル(QGISではプロジェクトといいます)を保存します。QGISの上部メニューから<プロジェクト>→<名前をつけて保存>を選択し、保存場所とファイル名を指定して<保存>をクリック。無事プロジェクトファイル(拡張子はqgs)が保存されていれば、今回の作業は終了です。それでは、また次回。