今回からしばらくはバッファ分析を行います。データは、[甲南GIS22]~[甲南GIS24]で作成した東灘区・灘区のコンビニ分布+小地域データを利用します。今回は、各コンビニの半径300m圏内にある他店舗を集計してみます。
(1) MANDARAファイルを開く
[甲南GIS24]で使用した「東灘区・灘区コンビニ.mdrm」を開く。上部にある<データ表示>タブをクリックし、その下にある<対象レイヤ>は<コンビニ>を選択。
(2) バッファ分析
<分析>→<バッファ>を選択。<バッファ>ウィンドウが現れる。
左上の<検索対象レイヤ>は<コンビニ>を選択。
その下の<バッファ距離を設定して内部のオブジェクトを探索する>を選択し、<バッファ距離>欄には今回「0.3」と入力(半径300m圏内という設定なので)。
右側に移り、<含まれるオブジェクト数のカウント>と<含まれるオブジェクト名をクリップボードに出力>にチェックを入れる。
<OK>をクリックするとバッファ分析が実行される。<バッファの集計が終了しました。>というウィンドウが現れたら分析完了。
(3) バッファ分析結果をExcelに貼り付け
Excelを立ち上げ、新規シート上で<貼り付け>。Excelにバッファ分析結果が貼り付けられた。
分析結果の見方であるが、A列に各店舗名があり、B列には各店舗の半径300m圏内に含まれるコンビニの数が示されている。そして、C列以降には各店舗の半径300m圏内に含まれる具体的な店舗名が並んでいる。
ここで注意すべきは、各店舗の半径300m圏内に含まれるコンビニ(数)には自分自身も含まれていることである。たとえば、3行目の「セブンイレブン阪神青木駅前店」の場合、半径300m圏内に含まれるコンビニは2店舗であるが、そのうちの1店は自分自身である。
ここでExcelファイルを保存しておく。
(4) MANDARAで分析結果を確認
MANDARAに移り、<編集>→<属性データ編集>→<属性データ編集>を選択。
<コンビニ>の属性データの右端に、新たに「バッファ0.3km」というデータが追加されていることがわかる。このデータは各店舗の半径300m圏内に含まれるコンビニ数である。
「バッファ0.3km」の単位(店)を入力するなど、適宜属性データを編集し、<OK>をクリックして属性データを閉じる。
(5) バッファ分析結果を地図化
<データ項目>で「バッファ0.3km」を選択。いくつかの表現方法が考えられるが、今回は階級区分による地図化を行う。
凡例設定が終わったら<描画開始>をクリック。背景に東灘区・灘区の小地域地図が表示されていなければ、<表示>→<ダミーオブジェクト・グループ変更>を選択し、<ダミーオブジェクト・グループ変更>ウィンドウの中央、<ダミーオブジェクトグループ>の枠内にある<統計GIS小地域>にチェックを入れて、<OK>をクリック。
以下のように地図化できた。
(6) バッファ領域の可視化
描画した地図上に、各コンビニの半径300m圏のバッファ領域を描くことができる。まず、半径300m圏内に含まれるコンビニ数が最も多かったセブンイレブン神戸岡本2丁目店(含まれる店舗数:9店)のバッファ領域を描いてみる。
地図を描画した状態で、<図形モード>をクリック。<図形編集パネル>が現れる。
上部にある<円2>をクリック。<オブジェクト中心とした円を描画>の下にある店舗リストの上から3番目を選択。(このリストの順序は属性データと対応しており、上から3番目がセブンイレブン神戸岡本2丁目店。)
<半径/km>の欄に「0.3」と入力。適宜線種設定などを行い、<登録>をクリックすると、セブンイレブン神戸岡本2丁目店の300mバッファ領域が地図上に描かれる。円の中に自店舗も含めて9つのコンビニがあることがわかる。
登録したバッファ領域の円を削除したい場合は、まず<図形編集パネル>の<図指定>をクリック。次に、バッファ領域の円をクリックして選択状態にし、<図形編集パネル>の<削除>をクリック。
<図形モード終了>をクリックして、<図形編集パネル>を閉じる。
最後に、全106コンビニの300mバッファ領域を描いてみるとこんな感じ↓
今回はここまで。MANDARAファイルの上書き保存を忘れずに。