[甲南GIS14]では、国勢調査の小地域データ(空間・統計データ)をダウンロードしました。今回は、そのデータをMANDARAに読み込む作業です。
はじめに
今回解説する方法は、地図で見る統計(統計GIS)で入手できるデータのうち、「国勢調査(小地域)」(平成12・17・22年)にのみ適用可能です。これ以外のデータ(メッシュデータや農林業センサスなど)には使えません。
(1) データの確認
[甲南GIS14]では2つの空間データと4つの統計データを入手しました。これらは、よくわからない英数字の名前(規則性はあるのですが)がついたフォルダに格納されています。その中身を確認します。
<空間データ>→<A002005212010DDSWC28101>フォルダの中身は以下の通り。4つのファイルが格納されている。もう1つのフォルダも同様。
次に、<属性データ>→<tblT000572C28101>フォルダの中身は以下の通り。ファイルが1つだけ格納されている。他の3つのフォルダも同様。
(2) データ読み込み前の準備
<MANDARA>フォルダ内に、今回の作業用のフォルダを作成(名前は任意。例として<東灘区・灘区データ>とする)。
その<東灘区・灘区フォルダ>の中に、(1)で確認したフォルダの中身(ファイル)をすべてコピー。今回の例では、2つの空間データフォルダ×4ファイル=8ファイル、4つの統計データフォルダ×1ファイル=4ファイル、計12個のファイルが<東灘区・灘区フォルダ>に格納されることになる(下図参照)。
ここが今回第1のポイント。ダウンロードした空間データ・統計データ(のフォルダの中身)すべてを1つのフォルダ内にまとめます。当然、ダウンロードしたデータの数が多くなればなるほど、一元化するフォルダ内のファイル数も多くなります。
【追記】大学のコンピュータを利用しているなどの理由で、MANDARAの最新版ではなくバージョン9.35を使っている場合、手順(3)へいく前に[甲南GIS18]を参照してください。
(3) MANDARAにデータ読み込み
MANDARAを立ち上げる。<マップエディタ(地図データの作成・編集)>を選択して<OK>。マップエディタの上部メニューから、<地図データ取得>→<統計GIS国勢調査小地域データ>を選択。
<データフォルダ>の<参照>をクリックし、(2)で作成した<東灘区・灘区フォルダ>を指定。<取得市区町村>の<すべて選択>をクリックし、枠内に表示されたファイル名すべてにチェックを入れる。
<ファイル変換>をクリックするとデータ読み込みが開始し、問題がなければ読み込み結果が表示される。<OK>をクリックして結果表示ウィンドウを閉じる。
マップエディタに神戸市東灘区・灘区の小地域(町丁・字)単位の地図が読み込まれた。
(4) 属性データの確認
マップエディタの上部メニューから、<編集>→<初期属性データ編集>を選択。<初期属性データ編集>ウィンドウに表示されたデータを横にスクロールしていくと、今回用意した統計データ(男女別人口総数及び世帯総数・住宅の建て方別世帯数)が読み込まれていることが確認できる。確認できたら、<キャンセル>をクリックしてウィンドウを閉じる。
ここが今回第2のポイント。以上のような方法を使えば、空間データと統計データを一度にまとめて読み込むことができて便利です。ただし、繰り返しになりますが、この方法を使えるのは「国勢調査(小地域)」(平成12・17・22年)だけです。
(5) 地図データを保存
マップエディタの<ファイル>→<名前を付けて地図ファイル保存>を選択。<地理と情報>→<MANDARA>→<Map>フォルダを指定し、ファイル名(例として「東灘区・灘区小地域」)を入力して<保存>をクリック。
前編の説明は以上です。次にちょっとした作業を挟んでから、後編の作業に移ります。