・・・すみません、台北行きに絡んでばたばたしているうちに、前回から1か月も経ってしまいました。
ってなわけで、まずはこれまでのエントリを箇条書きにして、どういう流れだったかおさらいしておきましょう。
- QGIS学習ノート 1:はじめに(検索でたどり着いた方は、まずこちらをどうぞ)
- QGIS学習ノート 2:インストールと起動
- QGIS学習ノート 3:地図データを開く/データ保存
- QGIS学習ノート 4:地域のランク分け
・・・ぜんぜん進んでませんやん、という突っ込みはナシです!インストールして、細けぇことは抜きにして、とりあえず地図描いてみようや、という流れだったわけですね(なぜか口調がおかしい、是正是正)。
で、そろそろ細かいこと、地味なことにも少しずつ気を配っていきましょう、というのが今回のテーマです。第4回の最初のほうで少し書きましたけれど、保存したデータ、いまちゃんと開けますか?次のスクリーンショットみたいなことになっていませんか?
こうなった原因としては、(1)作業に使った地図データ、すなわち、<japan_ver71>フォルダ丸ごと(あるいはフォルダの中身の一部)を削除してしまった、(2)地図データを削除はしていないけれど場所を移した(デスクトップからマイドキュメントへ、など)、(3)japan.qgs(プロジェクトファイル)の場所を移した、という3つが思いつきます。
データをちゃんと保存したんだから好きな場所に移動しても良いじゃないか、地図をうまく読み込んだんだから元のデータ(フォルダ)は削除しても良いじゃないか、と思うかもしれませんが、そういうわけにはいかないんですね。
このことには、プロジェクトファイルの特性が関係しています。いままでの事例では、地図データは1つしか使っていませんけれど、GISでは複数・多種の地図データをどんどん追加して作業を進めることが多いです。また、統計データなども同様です。作業に使ったそれらのデータ、特に1つ1つのファイルサイズが大きい地図データ群そのものを、1つの作業ファイルにまとめて保存するのは何かと不便なんですね。サイズが5GBとか10GBもある作業ファイルを取り扱う気がしないという話です。なので、QGISのプロジェクトファイルは、地図データそのものは包含していないのです。japan.qgsのファイルサイズ、たったの10数KBですからね。
では、プロジェクトファイルは何を保存しているかというと、どんな地図データを使っているかということと、それ(ら)がどこにあるのかという情報(ファイルのディレクトリ)です(他にもありますが、ここでは割愛)。なので、地図データを削除してしまったり場所を移したりすると、プロジェクトファイルが「あれ、あいつどこ行った?」と困ってしまうわけですね。不正なレイヤのハンドルとは、そういうことをいっているのです。
そのことがわかったところで、じゃあまず、不正なレイヤのハンドルが出てしまったときの対処法から。<新ファイル>の列の赤字になっている部分をダブルクリックすると、ファイルを選択するウィンドウが出てくるので、使っていた地図データファイル(japan_ver71.shp;もし削除してしまった場合はもう1回ダウンロード!)を選択して<開く>→<OK>。これで作業を復元できました。
ただ、こんなことを毎回やるのはばかばかしいです。もっともっと使うファイルが増えてくると、作業の復元に失敗してしまうかもしれません。GISの作業では、気がつけば使用ファイルが膨大になっていたりしますからねぇ。そこで、データの整理が重要になるわけです。それも、作業の開始前にデータの整理体系をつくってしまうのが良いと思います。
データ整理のやり方については個人によってまちまちだと思いますが、以下は波江流のデータ整理法です。まず、やろうとしている作業(分析、プロジェクト)用のフォルダ(たとえば<QGIS学習>フォルダ)を作成し、その中に<地図データ>フォルダと<属性データ>フォルダを作成します。<地図データ>フォルダには地図データを、<属性データ>フォルダには統計データなどを保存し、プロジェクトファイルはおおもとのフォルダ(<QGIS学習>フォルダ)に保存。それだけ(ここまで長々と書いてきて、結論はこれか!)。つまり、こういうことです↓
あ、もちろん、フォルダ名とかは、自分にとってわかりやすいものでぜんぜんオッケーです。
今回は、あまりQGISとは関係のない内容だったような・・・。台湾にいるあいだに、QGISの勉強ももっと進めたいものです。それでは、また次回。
QGISって知らなかったけど、
説明が楽しく、すらすら読んじゃいました。
データの整理、すごく参考になりました!
あ、コメントどうもありがとう~。すらすら読まれてしまうと、次のネタを早く書かなきゃいけなくなるので困ります(笑)。ぜひぜひQGIS使ってみてください。