今回は、QGISでフィールド計算機を使う方法について解説します。フィールド計算機で行えることは多岐にわたるため、ここでは例として、1)ため池の面積計算、2)1920年の市町村別平均世帯人員の計算、の2つについて具体的に説明したいと思います。(QGIS 2.14.9を使用)
(1) ため池の面積計算
ため池のレイヤ上で右クリック→<属性テーブルを開く>を選択。
属性テーブルの<フィールド計算機を開く>アイコンをクリック。
<フィールド計算機>の画面で、<出力フィールド名>に適当なフィールド名を入力(ここでは「AREA」とする)。
<出力フィールドタイプ>は、面積を計算するので、<小数点付き数値(real)>を選択。
<出力フィールド長>では、値の長さを指定する。ここでは、少し長めに「20」としておく。
<精度>は、小数点以下第何位まで採用するかを入力する。ここでは「2」としておく(小数点以下第3位を四捨五入)。
画面中央の<ジオメトリ>を展開(<+>の部分をクリック)。
<ジオメトリ>の中の<$area>をダブルクリック。すると、<式>の枠内に「$area」と表示される。
<OK>をクリック。すると、属性テーブルに<AREA>フィールドが新たに追加され、各フィーチャ(ため池)の面積の計算結果が返された。面積の単位は平方メートル。
<編集内容を保存する>アイコン(フロッピーのアイコン)をクリックしてから、<編集モード切替>アイコン(鉛筆のアイコン)をクリックして編集モードを終了し、属性テーブルを閉じる。
(2) 1920年の市町村別平均世帯人員の計算
1920年行政区域のレイヤ上で右クリック→<属性テーブルを開く>を選択。
属性テーブルの<フィールド計算機を開く>アイコンをクリック。
<フィールド計算機>の画面で、<出力フィールド名>に適当なフィールド名を入力(ここでは「SETAIPOP」とする)。
<出力フィールドタイプ>は、平均世帯人員を計算するので、<小数点付き数値(real)>を選択。
<出力フィールド長>は「10」としておく。
<精度>は「2」としておく(小数点以下第3位を四捨五入)。
画面中央の<フィールドと値>を展開(<+>の部分をクリック)。
<フィールドと値>の中の<POP>(人口のフィールド)をダブルクリック。次に、左側の</>(除算演算子)をクリック。続けて、<フィールドと値>の中の<SETAI>(世帯数)をダブルクリック。
<式>の枠内に、「“POP” / “SETAI”」と表示されていることを確認する。
<OK>をクリック。すると、<SETAIPOP>フィールドが新たに追加され、各フィーチャ(市町村)の平均世帯人員(単位:人/世帯)の計算結果が返された。
<編集内容を保存する>アイコン(フロッピーのアイコン)をクリックしてから、<編集モード切替>アイコン(鉛筆のアイコン)をクリックして編集モードを終了し、属性テーブルを閉じる。
今回はここまで。プロジェクトを上書き保存してから終了してください。