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[NA-GIS101]新たにシェープファイルを作成する

Published by na-mii on 2016/12/30

今回は、既製データの読み込みではなく、自分自身で地道に作業して新たにシェープファイルを作成する方法について解説します。(QGIS 2.14.9を使用)

題材として、[NA-GIS100]でジオリファレンスを行った旧版地形図のラスタデータを利用し、この地形図において見られるため池や寺院などのシェープファイルを作成してみます。

・・・余談ですが、たとえばこの論文で似たようなことをやっています(作業の大半は、アルバイトの学生がやってくれましたが)。

(1) ポイントデータの作成

ここでは例として、神社・寺院をまとめて1つのシェープファイルとして作成してみましょう。属性データとして、「神社」か「寺院」のいずれかの値をとるカテゴリデータをもたせ、神社と寺院を区別できるようにします。

QGISのメニューの<レイヤ>から、<レイヤの作成>→<新規シェープファイルレイヤ>を選択。

<タイプ>は、<点>を選択。

空間参照系(<ファイルエンコーディング>の下)は、今回<JGD2000>(EPSG:4612)を選択。

<新規フィールド>のところでは、属性データのフィールド(列)の設定を行います。今回は、上で述べたように神社・寺院を区別するカテゴリデータのみを属性データにもたせます。もし神社・寺院の名称がわかっていれば、名称データのフィールドもつくるとよいと思います。

<名称>の欄には、<TYPE>と入力。

<タイプ>では、<テキストデータ>を選択(値が「神社」・「寺院」という文字列なので)。

<長さ>は、今回の値が「神社」・「寺院」と短いので、<20>ぐらいにしておく。

<フィールドリストに追加する>をクリックすると、下のフィールドリスト内に<TYPE>フィールドが追加された。

後で属性データを追加することもできるので、ここでの新規フィールド追加にはあまりこだわらなくてもよいと思います。

<OK>をクリックすると、シェープファイルの保存フォルダとファイル名を指定・入力する画面になる。適宜保存フォルダとファイル名を指定して(ここではファイル名を「shrine-temple」とする)、<保存>をクリック。

レイヤパネルに、作成したシェープファイルがレイヤとして追加された。

(2) ポイントデータの編集作業

レイヤパネル内の神社・寺院ポイントレイヤ(shrine-temple)を選択した上で、上部にある<編集モード切替>アイコン(鉛筆のアイコン)をクリック。

<編集モード切替>はいろんな場面でよく使います。

<編集モード切替>アイコンの近くにある<地物の追加>アイコンをクリック。

ここではポイントを追加するようなアイコンになっています。

カーソルがスナイパーのスコープみたいになったら、ポイントの作成地点(今回は神社・寺院の地図記号があるところ)でクリック。

すると、属性データを入力する小さな画面が出てくる。<id>は、とりあえず入力順に連番をつけていくことにする。<TYPE>には、<神社>か<寺院>のいずれかを入力。

<id>フィールドを、後のデータ結合の際のキーとして想定する必要は、必ずしもないと思います。

以下、同様の作業を繰り返す。そして、編集を終了するときは、<レイヤ編集内容の保存>アイコン(フロッピーのアイコン)をクリックし、確実に編集内容を保存した上で、<編集モード切替>アイコンをクリックして編集を終了する。

<編集モード切替>と<レイヤ編集内容の保存>は、セットでよく使う重要な機能です。

下の図は、神社・寺院ポイントの表示例です。

地形図全体をカバーするのはさすがにしんどいです・・・。

また、今回作成した神社・寺院ポイントの属性データを見てみると、編集中に入力した内容が反映されていることを確認できます。

味も素っ気もない属性テーブルですが・・・。

(3) ポリゴンデータの作成

次の例として、ため池のポリゴンデータを作成してみます。

QGISのメニューの<レイヤ>から、<レイヤの作成>→<新規シェープファイルレイヤ>を選択。

<タイプ>は、<ポリゴン>を選択。

空間参照系(<ファイルエンコーディング>の下)は、今回<JGD2000>(EPSG:4612)を選択。

今回は特に新規フィールドは追加しないので、そのまま<OK>をクリック。シェープファイルの保存フォルダとファイル名を指定・入力する画面になるので、適宜保存フォルダとファイル名を指定して(ここではファイル名を「tameike」とする)、<保存>をクリック。

レイヤパネルに、作成したシェープファイルがレイヤとして追加された。

(4) ポリゴンデータの編集作業

ポリゴンデータは、ポイントデータと違って地物をトレースする必要があり、慎重かつ正確な作業が求められます。トレースする地物を十分に拡大した上で、編集作業を開始します。

レイヤパネル内のため池ポリゴンレイヤ(tameike)を選択した上で、上部にある<編集モード切替>アイコン(鉛筆のアイコン)をクリック。

<編集モード切替>アイコンの近くにある<地物の追加>アイコンをクリック。

ここではポリゴンを追加するようなアイコンになっています。

スナイパーのスコープみたいなカーソルで、ため池をトレース。なめらかな線にしたい場合は、頂点をできるだけ多く取るとよい。

トレースが一周し、始点まで戻ったところで右クリック。すると、属性データを入力する画面が出てくる(といっても、今回は<id>だけ)。

以下、同様の作業を繰り返す。そして、編集を終了するときは、<レイヤ編集内容の保存>アイコン(フロッピーのアイコン)をクリックし、確実に編集内容を保存した上で、<編集モード切替>アイコンをクリックして編集を終了する。

このようにして、地道にため池をトレースしていけば、ため池のポリゴンデータを整備していくことができます。

トレースは慣れれば早くできますが、地形図全体をカバーするのは骨が折れます・・・。

今回の作業はここまで。プロジェクトの上書き保存を忘れずに。

Filed under: GIS and Tagged: GIS, NA-GIS, QGIS, QGIS学習ノート, 大阪大学, 授業
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