今回は、[甲南GIS22]で作成したポイントデータを利用して、ポイントの分布図を作成します。引き続き、神戸市東灘区・灘区にあるコンビニを事例とします。
(1) 属性データ作成
ポイントデータと結びつける属性データを作成する。[甲南GIS22]で使用・保存したExcelファイルを開く。以下のように、「MAP」・「TITLE」・「UNIT」といったMANDARAタグを付加し、それぞれのタグに対応させて地図ファイル名・データタイトル・データ単位を入力。また、不要な列を削除。今回は、店舗名、緯度、経度、チェーン、住所の5項目を残した。
なお、チェーンの単位が「CAT」となっていますが、これはこの列のデータがカテゴリデータであると指定するものです。また、住所の単位の「STR」は、データが文字列であると指定するものです。
(2) 属性データを読み込み
Excelファイルのデータ入力部分すべてを選択し、コピー。
MANDARAを起動。<クリップボードのデータを読み込む>を選択し、<OK>をクリック。
【ここからこの授業限定の操作→】すると、<地図ファイル・・・が見つかりません>、<使用する地図ファイルを指定して下さい>というウィンドウが現れ、地図ファイルを選択するウィンドウへ移る。今回は、<地理と情報>→<MANDARA>→<Map>フォルダに保存されている「東灘区・灘区コンビニ.mpf」を選択し、<開く>をクリック。【←ここまで】
MANDARAに属性データが読み込まれた。
とりあえず、ここでMANDARAファイルとして保存しておく。<ファイル>→<MANDARAの形式でデータ・設定保存>→<地図ファイル付属形式でデータ保存>を選択。保存先として<地理と情報>→<MANDARA>フォルダを選択し、ファイル名(今回は例として「東灘区・灘区コンビニ」)をつけて保存。
(3) ポイントの分布図を作成
チェーンごとに色分けしたコンビニの分布図を作成する。
<データ項目>のプルダウンから<チェーン>を選択。各チェーンの色を設定。
凡例の下にある<並べ替え>をクリックすれば、カテゴリの並べ替えが可能。また、カテゴリ名をマウスで動かして、任意の順に並べ替えることもできる。なお、<表示記号設定>で、あらかじめ記号のサイズを小さめにしておくとよい。
設定が終わったら、<描画開始>をクリック。ポイントの分布が表示される、が・・・。
(4) ダミーオブジェクトを設定・表示
現時点ではポイントの分布しか表示されておらず、現実空間との対応関係がさっぱりわかりません。ポイント分布の背景に地図を表示したいところです。[甲南GIS20]の方法を使う手もありますが、今回使用している地図データには東灘区・灘区の小地域データも含まれているため、これを利用します。
東灘区・灘区の小地域データをポイント分布の背景地図として表示させるには、「ダミーオブジェクト」として設定します。
ポイント分布を描画した状態で、<表示>→<ダミーオブジェクト・グループ変更>を選択。
<ダミーオブジェクト・グループ変更>ウィンドウの中央、<ダミーオブジェクトグループ>の枠内にある<統計GIS小地域>にチェックを入れて、<OK>をクリック。
ポイント分布の背景に小地域単位の地図が表示された。
(5) 凡例のカスタマイズ
このようにコンビニの分布図を描くことができましたが、1点不満が残ります。それは、地図上のポイントと凡例の表示が一致していないことです。凡例をカスタマイズして、この点を修正したいと思います。
MANDARA本体に戻り、<階級区分>タブ内の<表示>から<階級記号>を選択。
<同一記号に設定>をクリック。<記号設定>ウィンドウの<表示記号>の中から<既定記号>を選択。<サイズ>を小さめにしておくとよい。設定が終わったら<OK>。
次に、<ペイントモードの色を内部色に設定>をクリック。凡例の記号の内部色が手順(3)で設定した色に変わった。
<描画開始>をクリック。地図上のポイントと凡例の表示が一致した、東灘区・灘区のコンビニ分布図を描くことができた。
今回はここまで。最後に、各種データの上書き保存を忘れずに。